妊娠25週0日の朝、自宅で突然の大量出血があり、愛育病院に緊急入院したときのことをまとめました。
人生初の入院。
出血の原因は前置胎盤というハイリスク妊娠の症状で、以降妊娠後期までハラハラと悩まされました。
入院生活、前置胎盤について、愛育病院の入院費用などの詳細レポです。
※医療に関する情報はあくまで私の場合に受けた説明であり何も保証しません。ご自身のことは専門家にご確認ください。
起きたら血まみれ‥突然の警告出血
妊娠22週で早くも休みに入っていた(産休+有給消化)ので、すっかり夜更かしが板についていた頃。
この日は珍しく旦那さんは自分の家(同居前)にいたのをいいことに、なおのこと夜更かしして映画を観ていた。眠りについたのは明け方5時頃だった。
2時間後、ものすごく眠い中、なんか出てる‥?という感覚が夢うつつにあったけれど、最初はどうせいつものようにおりものだろうとぼんやり思った。
ところがそのうちなんか流れているような感覚がして、一気に目が覚める。
おそるおそる手を当てると赤い!?やばい!!血の気が引いて飛び起きた。
おりものシートを全然あふれて、ショーツもパジャマも超えてシーツが赤かった。パニック。
妊娠中、鮮血が危険という知識はある。
え、終わったかも、とか思った。
いや、落ち着いて、落ち着いて。
と言い聞かせてスマホを手に取ってトイレへ。
「大丈夫だからね?」とお腹に手をあてて声を出して話しかけたのをやけに覚えている。言いながら、いやどう大丈夫なんだ私!って自己ツッコミを入れていた。
とにかく今対処ができるのは、赤ちゃんを守れるのは、私しかいない、しっかり! と思った。
トイレに座ったまま、セミオープン登録をしている愛育病院の緊急受付へ電話。このとき朝7:30。クリニックは閉まっていた。
セミオープン制度
妊婦健診は近所のクリニックで行い、妊娠後期以降の妊婦健診や分娩、夜間休日の救急対応は連携する病院で行うシステム。
電話に出てくれた助産師さんがとっても落ち着いた対応をしてくれたのがよかった。
「診察券番号はわかりますか?」
「ちょっとびっくりして今トイレにいるのですぐわからないです‥」
「そうでしたか、お名前で大丈夫ですよー」「出血は何色で、いつから、どれくらいですか?」
優しい口調と声色で、一気に落ち着けた。
すぐ来てくださいとなり、タクシーで芝浦の愛育病院へ。愛育はうちからタクシーで10分くらい。いざという時に行く病院が近いというのはほんとうに大事だと思った。
前置胎盤の診察で緊急入院に
病院に着くと、速攻で先生が来てくれて診察。
「胎盤が子宮口にかかってる。前置胎盤の警告出血だね。」
前置胎盤は、 正常では子宮の上側にある胎盤が下についてしまい、子宮口を覆ったり被ったりする状態。
問題は、柔軟性のない子宮口近くに胎盤があることでズレやすく、前触れのない突然の大量出血を起こすリスクがあること。
前置胎盤になる原因ははっきりわかっていない。
確定診断は妊娠30週頃。このとき妊娠25週だったので、まだ大きくなる子宮とともに引っ張られて胎盤も上がってくる可能性はある、と説明された。
前置胎盤だと、子宮口が塞がれているので100%帝王切開じゃないと産めない。
そして帝王切開でも通常と異なり大量出血リスクが高いため、事前の自己血貯血が必要になる場合も。
全分娩の0.5%に起こる、とのことだった。
先生「出血量も多いし、このまま入院した方がいいです。入院できますか?」
「はい」と即答した。
不安で不安でむしろ入院させてほしいとすらこのときは思った。
やっぱりまだ胎盤上がってくれてないままだったのか‥とも思った。実は妊娠16週頃から前置胎盤の所見は指摘されていた。
この時点の胎盤の位置としては部分前置胎盤だった。子宮口に2cm胎盤がかかっていた。
ていうかそんなことより「赤ちゃんは元気ですか?」と聞いた。
「うん、今から腹部エコーするからね~」
経膣エコーの後に腹部エコーをして、やっと自分でも動いているところが見えてほっとする。
先生:「えーとうちはセミオープンなんだよね」
私:「はい、そして里帰り出産予定なんですけど‥」
先生:「うーーん場所はどこ?」
私:「札幌です‥」
先生:「やめた方がいいと思う」
私:「(がーん)」
でもまだこれから胎盤が上がってくる可能性もあるし、いったんは入院して様子を見てからじゃないとわからない、今の状況ではいつ緊急帝王切開となるかわからないので、まずは採血・心電図など術前検査をさせてほしい、と言われる。
・次大量出血がきたらその時点で緊急帝王切開の可能性がある
・愛育病院ではNICUの扱いが26週以降の赤ちゃんからなので、26週になるまでの間に手術の必要が出てしまうと近隣の大学病院(慈恵医大など)に救急車で搬送となってしまう
・最悪今日から出産まで入院継続の可能性がある
ということを説明してもらう。
赤ちゃんは元気。重さは677gですよと教えてもらう。
赤ちゃんが元気で、いったんは出血が落ち着き始めていて、本当によかった‥とまずは胸をなでおろした。
入院1日め #25w0d
バタバタと部屋に案内される。ゆとりのある個室で、MFICUと書いてある。ググる。
Maternal Fetal Intensive Care Unit(母体胎児集中治療室)だと知る。ICUって響きがなんか物々しいなと思う。
すぐに採血。と同時にそのまま点滴用に血管にルートを残しますと言われる。
げっ、管入りっぱなしってこと?
「えーーと、い、た、い、です、よ、ね?」
針恐怖症で注射がダメな私。採血大嫌いで健康診断が憂鬱なタイプ。
看護師さんは「そうですね‥痛いと思うんですけど、緊急手術になる可能性があるので残す指示が出てます。」とサクッと冷静に言ってくれた。
採血の後は心電図計測。
矢継ぎ早に初めてのNST(ノンストレステスト)。
本来は妊娠後期に行う検査として名前は知ってたけれど、赤ちゃんの心拍とお腹の張りの2項目をモニタリングするものだとちゃんと知る。
お腹に器具を貼ってベルトで固定し、40分そのままで、波長の傾向で異常がないかを判断する。
お腹ちょっと張ってますね、わかりますか?と聞かれたけれど、初めてでどの程度が張ってるというのかよくわからなかった。
お医者さんが部屋に来てくれて問診。(初日以外は診察室までは自分で行った。)
とりあえずOK出るまで水も飲まないようにという指示が出て驚く。
出血直後だしまだ緊急帝王切開の可能性があるので絶食で、と。
ルート確保を嫌がったりしたので現状把握が甘そうに見えたのか、思っているよりも今の事態はよくないです、と言われて一気にまた不安な気持ちに、、、
600g台 赤ちゃん と検索し始めてしまう。
いま産まれてしまうと生きられない可能性も高いと知る。
でも数時間後、状態落ち着いているので昼食OKが出ましたよ~と言われてほっ。
ご飯を食べて気を取り直す。
血液検査の結果CRP(炎症反応)も大丈夫だし、大きな問題はないと言われる。
面会OKの時間になり旦那さんがお見舞いに来てくれて、いろいろたっくさん持ってきてくれる。
ちなみに面会は、
・同居する夫(パートナー)のみ
・13~17時の間で滞在は1時間のみ
というルールだった。(2023.春)
入院生活は、
・6時起床、21時就寝(これ読んで旦那さんが笑ってた‥w)
・朝食7:30、昼食12:00、夕食18:00
私は安静度3とのことで、トイレとシャワーは自分で行ってよかった。
洗面は部屋についており、トイレとシャワーも病室のすぐむかえにあったので、ほとんど歩数は発生しなかった。
過去にも2度の警告出血‥〈前置胎盤を認識したとき〉
1度目の警告出血〈16w6d〉
前置胎盤について最初に言われたのは妊娠16週の時。
家にいた夕方、なにか出た?という感覚があってトイレに行くと、トイレットペーパーにつく程度の少量の薄ピンクのおりものがあった。
鮮血ではなかった。
実家に滞在していたときだったので、すぐ母に車で送ってもらい、里帰り出産登録をしている病院を受診。
「あー胎盤が子宮口にかかってるから、ズレやすくて出血したんだと思う。前置胎盤というやつだね。安静にしたほうがいいよ。今回の血は今はすでに止まっているね。」と言われる。
病院に向かうまでの間、「妊娠中期 出血」と検索していたので、このとき知りたての単語「前置胎盤」。
嫌なものに当たったようだということはわかったけれど、確定診断はもっと先の週数で、妊娠中期に前置胎盤疑いでも、8割以上は胎盤は上に移動してくれて通常分娩できるって書いてたけど・・と思った。
この日の先生は慎重寄りな印象だった。
「なるべく安静にした方がいいよ。東京に飛行機で帰るくらいは問題ないと思うけど‥東京に戻ったらすぐにこのエコー写真を向こうで通ってるクリニックの先生に見せて、前置胎盤と言われた、と伝えて。」と言った。
今の週数なら胎盤が上がってくることの方が多いというような、楽観的なことは言わなかった。
2度目の警告出血〈18w2d〉
少量の出血(おりものシートに少しつくくらい)があり、夜間の時間帯だったので愛育病院へ。
少量だったし、すでに止まってもいそうだったけれど、前置胎盤を気をつけた方がいいと言われていたので念のため受診。
病院についたら、やはりもう出血止まっているし、まだ18週なので大出血しそうにもないということで安静を指示されて終了。
このときの胎盤の位置としては全前置胎盤で、子宮口をすべて覆っていた。
この日の先生は、今の週数ならまだ全然胎盤上がってくる可能性あるので、と笑顔で言ってくれた。
とはいえ妊娠中期は本来出血しないので、また出血があればいつでもすぐに連絡してください、と言われた。
前置胎盤と言われたら妊娠中期でも侮れない
私は妊娠16週で最初に前置胎盤について指摘されたときから、いつも気にしていたし、かなり安静にしていた方だった。
仕事も完全テレワークで通勤していないし、たまに出かけるくらいで、この時期の1日の平均歩数を見返したら1,500歩という少なさ。
妊娠前はゴルフやバレエのレッスンに行っていたけれど、妊娠初期はやめていたし、安定期に入ったらマタニティヨガでも通おうかと思っていた矢先に言われた前置胎盤だった。
つまり、かなり動かないでいた。
一般的な日常生活レベル以下でも、妊娠25週に突然の大量出血が起こったのだ。
出血リスクは週数が進んで子宮や胎盤が大きくなるにつれて増す。
前置胎盤では28週頃から出血リスクが上がるとされるけれど、私のようにそれより早くても突然の大量出血もありうる。
前置胎盤を指摘されたら安静を意識しつつ経過を慎重にお医者さんに説明してもらうのがよいと思う。
次回は愛育病院の入院生活(結果7日間で退院できました)の続きと、入院費用についてまとめます。
つづく
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