前回までは稽留流産したときのこと、流産後すぐ妊娠したときのことを書きました。
今回は無事に妊娠が成立したあと、最初に考えさせられる問題だったNIPT(新型出生前診断)について。
意外と私の友人では受けたという人がいないのですが、私は絶対に受ける派。
認可施設がオススメだし、東京だったら愛育クリニックで受けてみてとてもよかったです。
※医療に関する情報はあくまで私の場合であり何も保証しません。ご自身のことは専門家にご確認ください。
★前回の記事はこちら★
NIPTを受けるという選択
NIPT(新型出生前診断)とは
NIPTは妊婦さんの血液で胎児の染色体疾患の有無を調べる検査。
ダウン症を含む3つのトリソミーの有無がわかる。
採血だけで検査可能なのがほんとうにうれしい。母親世代に話すと医学の進歩に感動される。
結果が陰性の場合は、陰性率99.9%とのことでほぼ間違いがない。
陽性の場合は、NIPTは確定検査ではないので、追加で確定検査である羊水検査などを受ける必要が出る。
妊婦の大半が履修していそうなドラマ「コウノドリ」の中でもテーマに取り上げられていたように、NIPTについてはいろんな意見がある。
・命の選別がなされてしまってよいのか
・お腹の子どもについて、知りうる情報を知りたいと思うのは親なら当然
コウノドリの中でも賛否両論の議論が交わされている。
難しいのは各家庭が抱えるありとあらゆる事情に左右されること。
ドラマの中では、NIPTによって妊娠中の第二子がダウン症であることがわかった後、すでにいる第一子に将来すべてを任せることなんてできない、という理由で人工妊娠中絶を選択する夫婦も出てくる。
自分たちは先に死ぬのだから、背負うのは兄弟になるという考え。
子どもをその先ずっと育てていくのは親だから、他人にどうこう言われる問題ではなくそれぞれの親が責任を持って決めること。
でも、自分の子とはいえ別の人間の命だから本当に難しい。
私はというと、「どんな子が生まれてきても幸せにしてみせる」と自信を持って言えるなら、NIPTを受けなくてもよいと思った。
でも私はそう思えなかった。
それこそ子どもの数とか、まだ先の話とはいえぼんやり家族計画を考えたとき、兄妹がいたらなと思ったりする。兄妹に背負わせたくないという問題はやはり想像する。
もし染色体疾患のある子が生まれたときに、その子の前で涙を流さない自信もなかった。
要は「それでも幸せにできる」と言える自信が私にはない、と思った。自信がないのであれば、NIPT検査を受けて備える必要がある、と考えた。
愛育クリニックでNIPT検査
認可施設を選択
NIPTを受けられる施設には、認可施設と認可外施設がある。
私は認可施設であり通っていたクリニックのセミオープン先だった愛育クリニックを選んだ。(愛育病院と愛育クリニックで2つ院があるうち、NIPTを実施しているのはクリニックの方)
▼認証施設一覧(日本医学会のサイト)
認可施設の場合、調べられるのは13トリソミー、18トリソミー(エドワーズ症候群)、21トリソミー(ダウン症候群)の3つの染色体疾患のみ。性別も非開示だった。
性別に関しては元々どちらでもよかったし、どうせ妊娠中期にはわかるし、早くにわかったから何というもんでもないなと思った。
調べられる疾患が3つのみなのは、その3つが出生に至れる染色体疾患であり、その他の染色体の異常は出生に至れない(流産・死産となる)率が高いから、という説明を受けた。
非認可施設だと1~22番の全染色体の検査ができたりするのだけど、私は必要性を感じなかった。
金額も認可外施設とそう変わらないくらい良心的。
私が受けたときの愛育クリニックのNIPT検査金額は120,000円。
今は更に値下げして109,000円になっているようだ。
9w4dでNIPT検査
愛育クリニックでは、妊娠9週からNIPTが受けられる。色々調べた中でも1番早い。
NIPTを受ける時期に関しては、万が一陽性の場合を想定すると悩ましくなる。
NIPT陽性の場合に追加で受ける必要のある羊水検査は妊娠15週以降にしか受けられないので、早くにNIPTで陽性判定を受けても、陽性の確定結果が出るまでにはタイムラグが1ヶ月くらい発生してしまう。
その間が生きた心地がしないという問題。
それはけっこうやだなと思ったのだけど、とにかくなんでも早く知りたい・早い方が物理もメンタルも備えられるという考えで、可能な最速で予約した。
NIPT検査の流れ @愛育クリニック
検査前にオプションで胎児心拍チェックをし、元気に動いている様子をまずはエコーで確認。
その後は同じ先生がNIPT前遺伝カンセリングのための個室に案内してくれた。
愛育の場合、事前に見てくる動画やテストに回答した紙を提出するなどのフローがあり、その過程で基本的な知識がインプットされていた。
それもあってか「いろいろ見ていただいたと思いますが、質問はありますか?」と確認される形でサクッと終わった。
私は事前にけっこう調べていたので特に聞きたいことがなかったのだけれど、気になることがある場合は丁寧に教えてくれそうだと感じた。
遺伝カンセリング後、採血して終了。
NIPT検査結果
2営業日後の10w3dには結果がわかり、無事に陰性。
正確には「NIPTの結果が到着しました」という件名のメールが届く。
陰性の場合はメール連絡、陽性の場合は電話連絡という、連絡きた時点で結果がわかるフローなのだ。
なのでその数日はメール来い…来い…と祈っていた。
メール連絡の後、オンラインor来院での結果通知を選べる。
私はもうメールが来た時点で陰性とわかっていたので、オンラインの予約をつい後回しにしていたら、次回胎児ドッグで来院した際に呼び止めてくれてNIPTの結果面談も合わせてしてくれた。
右下の胎児ゲノム率というのは母体血中に流出する胎児由来の染色体断片(胎児ゲノム)の割合で、4%を超えると問題なく検査できるとのこと。私は13%だった。
思ったよりも結果が早くて、待たされなくてとてもよかった。
直前の妊娠で21モノソミーの染色体異常で流産していたから、私の身体が21番染色体に何か起こりやすいとかあったら…? とか、漠然と不安なことを考えてしまうときもあった。
このとき妊娠10週でNIPTの陰性結果が来るまでの妊娠初期の間は、ほんとうに長く感じた。
NIPT陰性の結果が来て、追加1万円で受けた初期胎児ドッグでも全項目異常ナシと言われた後はもうルンルンで時が早く過ぎた。
つわりもなかったので、そこから妊娠25週まではかなりハッピー妊婦だった…25週までは、ね。(その先は前置胎盤で悩ましい日々が来るの巻へ;)
NIPTを受ける施設を選ぶときのポイント!
NIPTを受ける場合、施設を選ぶポイントは主に以下だと思う。
・検査したい疾患の種類がなにか(認可施設は13,18,21トリソミーのみで性別開示もなし。私は説明を受けるとそれで十分と感じた)
・陽性だった場合の追加確定検査(羊水検査or絨毛検査)の費用は追加でかからないか
・遺伝カンセリングがしっかりしているか(結果だけ送られてきて放置などないか)
そしてNIPTを受ける前に、陽性の結果だった場合どういう選択を取るか、旦那さんと話し合っておくことが大事。
それぞれの家庭によって事情は異なるから正解はないけれど、2人の間では答えを合わせておいた方がよいと思う。
ちなみに「受けて知るのが怖い、知って自ら選択をするのが怖い」という理由でNIPTを受けないというのは、個人的にはよくないのではと考えている。
妊娠初期の段階で知ることを避けたって、胎児が成長するにつれてエコーで疾患が見つかったり、生まれてから見つかったり、する。
大きくなった後であればあるほど取れる選択肢は減るし、考えたり備えたりする時間も減る。
知ることを避けたって疾患がなくなるわけではないから、目を背ける思考は自分も赤ちゃんも幸せにならないのではと思ったりした。
もちろん受けない選択をすること自体はよいと思うのだけど、その理由は自分でしっかり納得できたらよいと思う。
次回はその後に苦労した前置胎盤による入院について書いていきます。
つづく
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