【オペラ鑑賞記】ニュルンベルクのマイスタージンガー@新国立劇場〈上演時間5時間55分を体験!〉

新国立劇場 舞台鑑賞

1度はワーグナーのオペラを観てみたいと思っていましたが、上演時間6時間には驚き! 有名な前奏曲は誰もが聴いたことのある有名オペラ。オペラ素人が率直な感想をレポートします。

「ニュルンベルクのマイスタージンガー」鑑賞記

新国立劇場でオペラ「ニュルンベルクのマイスタージンガー」鑑賞
新国立劇場でオペラ「ニュルンベルクのマイスタージンガー」鑑賞

「ニュルンベルクのマイスタージンガー」とは

1868年初演、19世紀ドイツの作曲家リヒャルト・ワーグナー作曲のオペラ。ワーグナーの作品中唯一の喜劇と言われています。ワーグナーは他だと「トリスタンとイゾルデ」とか「タンホイザー」はタイトルを聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。

「ニュルンベルクのマイスタージンガー」はリブレット(台本)も作曲者のワーグナー自身が書いており、ドイツ語のオペラです。劇中ではところどころドイツ万歳~!的な志向も見られます。

有名な前奏曲

幕が上がって最初に演奏されるこちらの第1幕への前奏曲、聞いたことがある! とテンションが上りました。

こちらの有名なモチーフ(主題)はその後も繰り返し出てきてくれます。私はオペラは全然見慣れていないので、曲に聞き覚えがあるかないかでその後の6時間に大きな差があったな、助かったなと思いました。笑

ちなみにこの曲、ドラクエの序曲にめちゃくちゃ似ていませんか?

最初、同じ曲かというくらい似てるように感じて、ドラクエがワーグナーにオマージュしたのかと本気で思いました。

「オペラ夏の祭典2019-20 Japan↔Tokyo↔World」

新国立劇場でオペラ「ニュルンベルクのマイスタージンガー」鑑賞
新国立劇場でオペラ「ニュルンベルクのマイスタージンガー」鑑賞

コロナで日本公演が延期になったようですが、ザルツブルクで2019年4月に初演され、時を経て今回日本までやってきた本公演。(公演期間:2021年11月18日[木]~12月1日[水])

U39チケットを取って新国立劇場で観てきました。ちなみに「U39」ってオペラ以外では聞かないような割引のくくりですよね。実際会場での周りの年齢層はかなり高かったです。

驚愕の上演時間の内訳

上演時間:約5時間55分(第Ⅰ幕95分 休憩30分 第Ⅱ幕70分 休憩30分 第Ⅲ幕130分)

30分の休憩を2回挟んで合計約6時間! え、6時間??って、2回聞き返しました。笑

でもこの上演時間の長さのおかげで、オペラハウス内にあるレストラン「マエストロ」で幕間に食事ができるということを初めて知りました! 思いがけず優雅なディナーをしてきたのでそちらもレポします。

「ニュルンベルクのマイスタージンガー」幕ごと時系列レポート

第1幕(95分)

オペラ鑑賞は人生で2回目。1度めはオーストリア旅行の際にウィーン国立歌劇場でヘンデルのアルチーナを観たことがありました。

今回は事前情報を入れず、ストーリーを何も知らずに観始めた第1幕。というのも、プログラムは有料だったのですが、入口で配られた手提げ袋に入っているものかと勘違いして買わずに着席してました。あるあるですが、入場時にもらう手提げ袋にはキャスト表と大量のチラシが入っているのみで、プログラムは別途カウンターで購入(1,000円)する必要があるのでお忘れなく。

そんなわけで予習なしで始まったのですが、オペラは字幕があったんです。すっかり忘れてました。舞台の左右2箇所に、日本語と英語の字幕が表示されます。(今回のオペラは台詞はドイツ語です)

舞台で繰り広げられる演技を見ながら、同時にサイドにある字幕をずーっと読まなければならないという。特に今回は、なんてったって上映時間5時間55分なのでなかなかの苦行です。笑

けれどストーリーが分からなくなることがないのは良いな、と思いました。前回ウィーンでオペラを観た時は字幕も当然ながら英語オンリーだったので、ただでさえストーリーが分かりづらいオペラを英語で理解することができず、雰囲気だけを堪能したのでした。

さて肝心の中身ですが、前述のとおり冒頭の有名な前奏曲が聞いたことある! という嬉しみと、曲調の「これから物語が始まるぞ」感にワクワクさせられてスタート。これぞ前奏曲という感じですよね。

とある青年ヴァルター(字幕だと「騎士さん」)が歌うたいでマイスタージンガーとして認められれば一目惚れした女性エーファとの結婚も許される、というこの時代に多いストーリー展開。

女性は待つしかない、貰われる側が当たり前という認識が時代劇だなぁと思う。実際16世紀のニュルンベルクを舞台にしたオペラなので、その次代の世相が反映されています。

ところがマイスタージンガーに認められるにはすでにマイスターとなっている老人たちにOKを貰わないといけないルール。そもそも新参者に批判的で規律通りであることを重んじる老人たちに歌をうたって挑戦するも、ボロカス言われて認められない、というところで第1幕が終わります。

歌を判定するのに記録係という役の人がいて、黒板に歌いそこねた回数を書いていき、7回間違えたら終了という具体的なルールが存在しています。

そのシーンで、舞台上の小道具の黒板に書かれていた文字が漢字だったことが妙に気になりました。ドイツが舞台の物語なのになぜ漢字で書いたんでしょう。漢字が並んでいて急に中国っぽい印象を受け、ちぐはぐした感覚が残りました。笑

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